全国の公立美術館100館が参加し、その膨大なコレクションの頂点をなす、選りすぐりの名品を一堂に公開します。
本展は、公立美術館のネットワーク組織である美術館連絡協議会の創立25周年を記念して開催するもので、教科書に載っている作品から、これまで美術館を出たことがない作品まで、西洋絵画50点、日本近・現代洋画70点、日本画50点、版画・彫刻50点の220点により、日本のコレクションのひとつの到達点をお見せします。
全国の名品を一度に鑑賞できるまたとない機会に、どうぞご期待下さい。
*会期中展示替があります。
ミレーとバルビゾン派のコレクションで有名な山梨県美からの出品。ポーリーヌはミレーの故郷シェルブールの仕立屋の娘で、彼の最初の妻となった。
しかし3年後、パリで肺結核を患い、22歳でこの世を去ってしまった。新妻の肖像を愛情を込めて繊細に描いた作品で、昨秋同館が実施した所蔵品人気投票の第3位。広く県民に愛されている名品。 ジャン=フランソワ・ミレー 《ポーリーヌ・V・オノの肖像》 1841-42年頃 73.0×63.0cm 山梨県立美術館蔵 |
|
シーレは1918年に28歳で夭折したウィーン分離派を代表する画家。この肖像画は死の前年の作で、モデルは第一次世界大戦従軍中の上官だった美術商。初期の演劇的なまでの挑発的な肖像画ではなく、フレームの中の人をリアリズムで射抜くような眼の強度を感じさせる。豊田市美を代表するコレクションで、日本にある希少なシーレの油彩作品。
エゴン・シーレ 《カール・グリュンヴァルトの肖像》 1917年 140.7×110.2cm 豊田市美術館蔵 |
瑛九《田園B》
1959(昭和34)年 130.7×194.0cm
宮崎県立美術館蔵
1959(昭和34)年 130.7×194.0cm
宮崎県立美術館蔵
宮崎市生まれの瑛九(えいきゅう)(1911〜60)の代表作。前衛美術の旗手だった瑛九が、最晩年にたどり着いた点描による抽象絵画の傑作。赤・青・黄、原色の色点が散りばめられ、輝く太陽のような大小の円が画面を埋め尽くす。心の中に沸きあがるイメージを豊かに表現している。油彩、版画、写真など広範なジャンルで一貫して前衛的な創作活動を行った瑛九の到達点とも評される作品。
三橋節子《余呉の天女》
1975(昭和50)年 53.0×72.7cm
京都府立総合資料館蔵(京都府京都文化博物館管理)
1975(昭和50)年 53.0×72.7cm
京都府立総合資料館蔵(京都府京都文化博物館管理)
35歳で夭折した画家、三橋(みつはし)節子(1939〜75)の絶筆。
三橋は1973年右肩鎖骨腫瘍のため右腕を切断するという大きな不幸に見舞われる。この作品は最後の入院直前に描きあげ、後に京都府買い上げとなった。滋賀県北部の余呉湖に伝わる羽衣天女伝説を主題に、我が子を地上に残して天に帰らざるを得ない天女の深い悲しみを描く。当時3歳だった長女・なずなとの永遠の別れへの予感が重ね合わされ、その哀切な表現が観る者の心を打つ。
(展示期間限定)
三橋は1973年右肩鎖骨腫瘍のため右腕を切断するという大きな不幸に見舞われる。この作品は最後の入院直前に描きあげ、後に京都府買い上げとなった。滋賀県北部の余呉湖に伝わる羽衣天女伝説を主題に、我が子を地上に残して天に帰らざるを得ない天女の深い悲しみを描く。当時3歳だった長女・なずなとの永遠の別れへの予感が重ね合わされ、その哀切な表現が観る者の心を打つ。
(展示期間限定)
開催概要 | |||||||||
展覧会名 | 美連協25周年記念 日本の美術館名品展 | ||||||||
会 期 | 2009年4月25日(土)〜7月5日(日) | ||||||||
会 場 | 東京都美術館(東京・上野公園内)企画展示室 〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36 |
||||||||
開室時間 | 午前9時〜午後5時(入室は午後4時30分まで) | ||||||||
休 室 日 | 月曜休室(ただし4月25日〜5月10日まで無休) | ||||||||
観 覧 料 |
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(1名まで)は無料。 ※毎月第3水曜日はシルバーデーとし、65歳以上の方は無料。 ※毎月第3土・日曜日は親子ふれあいデーとし、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住)は一般当日料金の半額。 ※都内の小学・中学・高校生及びこれらに準ずる者とこれらの引率者が、教育課程に基づく教育活動として鑑賞するときは無料。(鑑賞予定日の10日前までに所定の用紙にて申込の上、当館の承認が必要) |
||||||||
お問合せ | ハローダイヤル:03-5777-8600 | ||||||||
主 催 | 東京都美術館、美術館連絡協議会、読売新聞社、日本テレビ放送網 | ||||||||
協 賛 | ライオン、清水建設、大日本印刷 | ||||||||
公式サイト | 展覧会公式HP:museum-islands.jp 東京都美術館:www.tobikan.jp/ |